クラフトビール リリース情報

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忽布古丹醸造(2023.8.7)

1.Montage(モンタージュ) / European Dark Lager

2.麦の旋律 / Vienna Lager

3.Hill Harmony / Botanical Ale

 ビールスペック

1.Montage(モンタージュ) 

スタイル:European Dark Lager

ABV:5.0% 

IBU:40

容器:15.5L(樽)、330ml(瓶)

特徴;

「Montage(モンタージュ)」という言葉は、フランス語で「組み立てる」という意味を持ちます。この言葉は、芸術や映像などの分野で、異なる要素を組み合わせて一つの作品にする技法を指しています。例えば、写真や絵の切れ端を貼り合わせて作った作品もその1つです。ビールもまた、様々な要素を組み合わせて作られる液体の芸術です。ひとたび口に運ばれると儚く消えていく。そんな刹那的な性質を持っています。私たち醸造士は原材料という1枚1枚の切れ端の性質を見極めて1つの作品を形づくっていきます。これが難しくも面白い。今回は「European Dark Lager(ヨーロピアンダークラガー)」という初めてのビアスタイルにチャレンジしました。ドイツのSchwarzbier(シュバルツ)ほどドライでシャープな味わいではなく、また同じくドイツのDunkel(デュンケル)ほど強い風味でもない、その中間に位置するようなバランスの取れた濃色系ラガーを目指しました。控えめに香るのはフランス産ホップのElixir(エリクサー)がもたらしたコニャック、革、タバコのような独特なキャラクター。ノーブルホップのような高貴な香りも見え隠れします。麦芽はドイツ産の4種類のモルトを組み合わせ、焙煎した麦芽の風味が過度に香ばしくならないように、ギリギリ黒くなる色度となるように計算しました。一見、真っ黒に見えますが光に透かして見ると、ハイライトは美しいブラウンの輝きが見られることでしょう。こうした濃色のラガーは地味なビアスタイルとみなされています。IPAなどのような大きな反響を得られないため、その魅力を知っていながらも作るのを躊躇ってしまいがちな、不遇なビアスタイルの1つです。しかしながら、ビールの多様性を謳う私たちはこうしたビアスタイルにもスポットライトを当て続けていきます。そして、皆さんがビールの世界旅行をしているような気分になることを願って、世界各地のビールを再現し、醸し続けていきます。

2.麦の旋律 

スタイル: Vienna Lager

ABV:5.0% 

IBU:25

容器:15.5L(樽)、330ml(瓶)

特徴;

忽布古丹醸造は多種多様なビールの魅力を伝えるために、様々なビアスタイルを作ってきました。それでも、まだまだ作ったことのないビアスタイルが数多く存在します。今回もまた初めての挑戦になりました。1841年にオーストリアのウィーンで産声を上げたのは、Vienna Lager(ヴィエナ・ラガー)です。このビアスタイルは過去と現在で姿を変えているとされています。今回、私たちは過去の文献や研究をもとに、当時の味わいに近いものを再現しようと試みました。文献調査は数か月に及びました。Vienna Lagerは、麦芽が主役のビールです。今回のレシピでは、すべての麦芽を「Vienna Malt(ヴィエナ・モルト)」にしています。この麦芽は、1830年代初頭にイギリスで開発された新しい麦芽の乾燥技術に習い、オーストリアで製造されました。直火ではなく熱風で乾燥させた麦芽は、焦げ付きが少なく、淡い色合いの繊細なビールをつくることができる革新的な原材料でした。つまり、私たちにとって当たり前の「淡色のビール」はこの頃から誕生し始めたということを示唆しています。Vienna Maltを使ったこのビールは、キャラメルや濃いローストの香りを示さずに、軽くトーストしたパンのような豊かな穀物の風味が特徴です。ふくよかな飲みごたえもVienna Lagerらしさの1つです。色合いは通常のピルスナーなどと比べると琥珀色に近いのですが、濃色ビールが当たり前だった時代のビール飲みたちには驚くほど美しい色合いに見えたことでしょう。ホップの苦みと風味は控えめに効いています。発酵に由来する炭酸だけで溶け込ませた発泡性から訪れるフィニッシュはややドライでキレがあります。グラスに注ぐときめの細かい泡が立ち上がります。現在、その名前の由来となった都市でさえもほとんど醸造されていないVienna Lagerは、ビアバーやボトルショップでなかなか見かけないビアスタイルの1つです。もしかすると、このビールが初めての銘柄になる方も少なくないことでしょう。まさに、「液体のパン」と呼ぶのにふさわしいラガービールを体験してみてください。

3.Hill Harmony 

スタイル:Botanical Ale

ABV:6.0% 

IBU:10

容器:15.5L(樽)、330ml(瓶)

特徴;

四季によって彩りを変える美瑛の丘陵は見るものの心を奪います。それと同時に私たちはこの景色から四季彩感覚を学んでいるのかもしれません。忙しない時代を生きる私たちに、自然が季節を教えてくれるかのようです。上富良野町の隣に位置する美瑛町には、2020年から開業したレストラン『SSAW BIEI』が美しい自然の中に佇んでいます。東京から移住してきたアートディレクター/フォトグラファーの前田景さん・料理家たかはしよしこさんご夫婦がお店を始めました。『SSAW BIEI』は、前田景さんの祖父であり風景写真家である前田真三さんが1987年美瑛に創設したフォトギャラリー『拓真館』の敷地内にあります。ラベンダー畑や白樺回廊など、ギャラリーの枠を越えた自然、写真、食事を体感できる空間として、多くの人々に愛され続けています。私たちも度々、お食事を楽しませて頂いておりました。7月中旬の夕方頃も、レストランで色彩感覚に富んだ彩り豊かなプレート料理を頂いたばかりです。その帰りのことでした。夕日に照らされたラベンダー畑が目に入り、そこでカートいっぱいにラベンダーを収穫したご夫妻をお見かけしました。そこでラベンダーやお酒についての立ち話をしたことが、このビールが生まれたきっかけとなったのです。風に漂うラベンダーの香りに魅了されて、ラベンダーを使ってみたいという気持ちを抑えられなくなりました。急なお願いだったにもかかわらず、快諾してくださったご夫妻には深く感謝しております。数日後には、ミツバチが音を立てて飛び回る中、ラベンダーを収穫しました。ラベンダー畑と、眼前に広がる小麦畑の丘からは多くのインスピレーションをもらいました。北欧に伝わる古代の醸造方法を再現した「麦汁を煮込まない製法」と、ふんだんに使った小麦麦芽によって、滑らかでシルキーな優しいタッチになりました。苦みはほとんどなく、穀物の豊かな風味が楽しめます。酵母の発酵によって複雑に変化したラベンダーと数種のボタニカルのフレーバーは美しいメロディーのように調和しました。ベルガモットのような爽やかな酸味があるため、心地よく喉を通り過ぎていくことでしょう。人との出会い、自然の恵み、発酵と醸造の技術、そして好奇心、それらが反応して偶然起きた「小さな奇跡」のようなボタニカルエールをお楽しみください。

購入方法

メールにて注文可能(初めての取引の場合には、HPよりお問い合わせください)

会社名:忽布古丹醸造株式会社

E-Mail:order@hopkotan.com

HP;

hopkotan.com

注意事項

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