1.野放図(のほうず) / American Triple IPA
2.epitta -エピッタ- 2023 Ver. / AKIRA STYLE IPA
ビールスペック
1.野放図(のほうず)
スタイル:American Triple IPA
ABV:10.5%
IBU:108
容器:15.5L(樽)、330ml(瓶)
特徴;
どれほど前に作ったのかも覚えていないくらいご無沙汰だったTriple IPAの登場です。アルコール度数は10.5%と容赦のないスペック。それでも、このビアスタイルの中ではまだ可愛い方です。苦味指数であるIBU(International Bitterness Units)は煩悩の数と同じ「108」に設計しました。大手のラガービールが20前後とされているので、単純に比較すると5倍ほどの苦み成分が含まれているということです。明確な定義に乏しいビアスタイルですが、多くの場合アルコール度数は2桁に達しており、IBUは3桁におよぶことすら珍しいことではありません。発酵の後半にホップを添加する「ドライホッピング」も大量に、大胆に、複数回行われることがほとんどです。私たちが今回作ったTriple IPAは、全体のホップ使用量の約3分の2を上富良野町産ホップが占めています。忽布古丹醸造の新品種(HKB 001)ホップもこの複雑なフレーバーの醸成に一役買いました。上富良野町産ホップの他には、El Dorado(エル・ドラド)、Azacca(アザッカ)、Citra(シトラ)のいずれもアメリカ産のスターホップ達を起用しました。忽布古丹醸造では初めての組み合わせでした。どれもトロピカルなフレーバーをもたらすことで人気のホップたちですが、今回は特にパイナップルの缶詰のシロップのような甘美なトロピカルフレーバーが強く引き出されました。とは言え、カウンターで押し寄せる強烈な苦みによって、南国果実の甘さは打ち消されていきます。美味しく仕上げるために手間のかかった銘柄になりました。仕込みから完成までの期間に、通常の2倍近くを要しました。アルコール度数や苦みの数値は可愛くありませんが、手がかかる子ほど可愛いものです。適正飲酒でお楽しみください。
2.柚子塩騒動(ゆずしおそうどう)
スタイル: Belgian Wit w/ Yuzu & Salt
ABV:5.0%
IBU:15
容器:15.5L(樽)、330ml(瓶)
特徴;
通常はオレンジピールとコリアンダーを使った小麦のビールであるBelgian Wit(ベルジャンウィット)ですが、忽布古丹醸造ではこれまで様々な柑橘やスパイスを使って、このビアスタイルを自由な発想と遊び心でアレンジしてきました。今回は「柚子」×「塩」です。一見、成功が約束された組み合わせのように感じられるかもしれません。ところが、現実はそう簡単ではないのです。それぞれの副原料の「種類」、「量」、「投入のタイミング」、「浸けこみ時間」、「回数」などの変数と、その組み合わせが無限の如く存在する中で、「美味しい」と思ってもらえる領域に味わいを落とし込むことは「二階から目薬」を差すに等しいと考えています。特に、今回は「塩」の匙加減には最も注意を払いました。当然、入れすぎるとビールがしょっぱくなってしまい設計が壊れてしまいます。かと言って、塩味が感じられないくらいの消極的な使い方はしたくはありませんでした。食塩を投入できるタイミングはたったの2回。2回目のチャレンジで納得のいく着地ができたと思います。この緊張感は以後あまり経験したくないものです。醸造秘話はさておき、仕上がりは想像していた通りに、柚子の爽やかな柑橘感と、ドライでスパイシーなセゾン酵母の芳香の相性が良いことに安堵しました。飲み口はすこぶる爽やかで、柚子の皮と、その果汁由来の特有の柑橘感が気持ちよく香ります。私たちはたぶんDNAレベルでこの香りが好きなんでしょうね。しっかりと効いた塩味により、柚子の香りはより一層増幅してくれました。残暑が厳しく寝苦しい夜が続いていますが、水分と塩分の摂取をお忘れなく、また熱中症にご注意のうえ、気持ちよくビールをお楽しみください。
購入方法
メールにて注文可能(初めての取引の場合には、HPよりお問い合わせください)
会社名:忽布古丹醸造株式会社
E-Mail:order@hopkotan.com
HP;
注意事項
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