1.柚子道楽 (ゆずどうらく)/Japanese Style Belgian Wit
2.日和見 (ひよりみ)/American Wheat Ale
ビールスペック
1.柚子道楽 (ゆずどうらく)
スタイル:Japanese Style Belgian Wit
ABV:5.5%
IBU:10
容器:15.5L、330ml(瓶)
特徴;
オレンジピールもコリアンダーも使わない、和製Belgian Witを作ってみました。これまで何度もBelgian Witを作ってきたこのスタイルに捻りを加えるために「オレンジピールの代わりに柚子皮を使って和製なBelgian Witを作りませんか」と、弊社の醸造長が社長に提案しました。社長の返答は「もうひと捻り」。たしかに、柚子を使ったホワイトエールは国内でも多く作られているため、ありきたりと言えばありきたりかもしれません。そこで「さらにコリアンダーの代わりに和山椒でいかがでしょうか」と再度提案したところ、方向性が一致し、今回の和製Belgian Witのレシピが完成しました。実は、柚子と山椒の組み合わせのビールもまた、真新しいアイデアではないのですが、私たちがこれまでに飲んできたこのカテゴリーのビールの和テイストは、やや奥ゆかしすぎる印象を持っていました。そのため、今回のレシピでは名前が示す通り、探しに行かずとも押し寄せてくるような「柚子感」を存分に楽しめるように、余すことなく柚子の成分を引き出すことに注力しました。麦汁と一緒に柚子皮を煮込んでしまうと、柚子のフレッシュな香りが揮発して飛んでしまうため、滅菌済みの柚子皮と和山椒は、ドライホッピングの要領で発酵中の麦汁と合わせることにしました。充分に浸け込む期間を設けたことで、柚子の香りが強く溶け込んだと思います。和山椒は高価ですが、フレッシュで色味の良いものを生で使用しました。フレーバーへの貢献度はそこまで大きなものではありませんが、炭酸と一緒にピリッとくる舌への刺激は心地よく、味覚のほか、触覚まで楽しめるビールとなりました。強めの発泡性と、ドライなのど越し、柚子とその良き相棒である山椒に由来する爽やかな和の柑橘香が馨しく、とてもカジュアルなジャパニーズスタイルのホワイトエールとなりました。
1.日和見 (ひよりみ)
スタイル:American Wheat Ale
ABV:5.0%
IBU:35
容器:15.5L、330ml(瓶)
特徴;
レモンやスダチのような爽やかな柑橘のキャラクターと、ジュニパーベリーのような森林を想わせるボタニカルなホップのフレーバーが特徴のWheat Ale。忽布古丹醸造では初めて麦芽化されていない小麦を使用したビールとなりました。淡く濁った外観に反して、ドライでさっぱりとした口当たりにギャップを感じることでしょう。ドライホッピングの温度にも注意を払い、2段階の温度に分けてホップを投入しました。テイスティングをしながら、ドライホッピングの温度や、熟成温度や期間の判断をどのように決定づけるか「揺れる」日々を過ごしました。ビール醸造は、レシピという紙切れ1枚が、味わいやクオリティのすべてを決定づけるほど単純なものではありません。酵母という生命の活動を介した「発酵」の恩恵を得てビールが生まれます。相手は小さな生き物の大群です。計画や予測とは違う挙動を見せられたり、ときに不機嫌な酵母の機嫌を伺いながら快適温度まで麦汁を温めてあげたり、過保護な環境からは一転して急激に圧力をかけたり、冷たくしたりして、彼らをうまく利用するのが私たちの仕事。それはある種、人工衛星やコンピューターのない時代の「日和見」という職業に相通じるように思いました。風の向き、雲の動き、空気の匂いなどをもとに、彼らは自らの経験と知識を頼りにして、五感を研ぎ澄ませ、空模様を推し測りました。天気予報の世界は随分と発達して、日和見という職業は失われました。今では宇宙から送られてくる画像やデータを読み取って、科学に裏打ちされた知識で天気を予測する天気予報士という職業にとって代わっています。それでも100%の精度はありません。ビールの世界もまだまだ解明されていないことがたくさんあります。だからこそ面白い。そんなことをこのビールが思い出させてくれた気がします。
購入方法
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会社名:忽布古丹醸造株式会社
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HP;
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